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| 鎌倉とソーセージ | ||
| 鎌倉駅に降り立つと、好きな音が伝わってくる。音楽が流れている訳ではないが、鎌倉のざわめきが好きである。 小町通りを進めば、右手に漬け物屋、左手には煎餅屋。七色の香りが漂う中、流れる足並みは左右に大きく揺れる。 豆屋の店先では試食に手を出す客の山。思わず身を乗り出してモカ味を頬張ってみる。甘く広がる豆の味に頬をゆるめると、遠く右手から白檀の香りが私を誘う。香のかおりに身を清め、小町通りの最後のコースに足を延ばした。
アルカマック キャフェ(ARVKamaK CaFFe)ちょっとお洒落なお店で喉を潤した。 店に流れるアコーディオンの音色はパリの街を想像させる。オープンに入り口を開けた店構えはワインがよく似合う。注文した料理は赤ワインにソーセージ。そしてベーコン。 お店のチーフが気軽に話しかけてくる。 「ソーセージのお味は?」 「いい味ですね。スモークチーズがとってもいい」 「そうですか店の裏で作ってるんですよ、ベーコンはいかが?」 話が弾む。店で流れるBGMはヨーロッパの優雅な面もちを広げてくれる。ソーセージに添えられたマスタードも独自な味。ベーコンからにじみ出る味の深さは、ワインの赤がおすすめできる。 振り返るとジョルジュ・サンドの本が並ぶ。「かまくら ノアンの館」と飾られたコーナーの前で書物のページをめくってみた。ヨーロッパがそこにある。 チーフに声を掛けてみた。 「店の名前アルカマックってどんな意味ですか?」 店の音楽に合わせて、イタズラっぽい微笑みを私に返してくれた。 「ARVKamaK イタリア語でV はUと発音します。」 「逆さまに読んでご覧なさい…。」 鎌倉八幡宮は今日も人の流れで一杯だった。 |
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| 2001年4月 |